旅立ちの唄

いつもどーり、感想はこの一言に尽きるのである。
「桜井が、鳴っていた・・・。」

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ミスチルのライブに行った。
6曲しか聴くことはできなかった。けど、かけがえのない6曲。
なんともいいようのない時間を過ごして、なんだかまた、あてどなくつづく日々に、
「、」と、さりげなく消えることのない句読点が、静かに打たれた気がした。




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手探りの開幕戦を3-0と城西に快勝して、帰りのバスに乗った。
東関道はディズニー帰りの車で遅々として進まず、
首都高に入ってからも、テールランプの列はまるで東京タワーと「だるまさんが転んだ」でもしてるみたいに、止まっては進み、進んでは止まることを繰り返していた。

小一時間ばかりまどろんで、お台場や三田周辺の夜景をぼんやり眺めて、ふと時計を見ると、「18:00」。ミスターチルドレンの面々が、観客の前に姿を現したころだった。

半年前から取っておいたチケットの運命が、ソッカー部にゆだねられていることは承知していたから、バスが日吉に着くのを、ゲームに盛り上がる2年生の隣に坐って苦笑しながら待つしかなかった。
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新横浜に着くと、ひたすら走り、タクシーに飛び乗り、信号に舌打ちして、18時開演のライブなのに、日産スタジアムに着いたのは20時だった。
桜井さんの声と会場の盛り上がりが聞こえてきて、チケットを係員に渡すと、

「あと1時間ありますよ!」

と笑顔で言われたと同時に、「Worlds end」がはじまったところだった。
入り口の黒い幕をくぐると、紫色の世界が広がっていた。
目の前で桜井が熱唱している。

「終わりなき旅」、「しるし」・・・

六弦をかき鳴らしながら桜井が歌うメロディーが、疲れ果てた心の琴線に触れる。
最後の曲は新曲の「旅立ちの唄」。
そのとき、かつて感じたことのない違和感に包みこまれた・・・。


怖がらないの 手当たり次第 明かりつけなくても
いつか一人ぼっちの夜は明けてゆくよ

転んだ日には遥か遠く感じていた景色も
起き上がってよく見ると なんだかたどり着けそうじゃん
                              「旅立ちの唄」



初めて聞いたイントロの歌詞が、すっと耳に入ってきたかとおもえば、ぽっと灯りがつくように心に浮かんだ光景は、なぜか合宿所の木林の薄暗い部屋だった。やがて誰もいない深夜のリサーチ部屋や照明に照らされた下田のグランドが頭に浮かんできて、次の瞬間、涙があふれそうになった。

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HOME。
やっぱり、オレのホームって、ソッカー部なんだろうか。


夏が終わって、涼しくなって、駆け抜けた日々を振りかえる暇もなくて、
右がいいのか左がいいのか、それとも真ん中なのか、
正解もわからなくて、明かりに照らされてるのか、灯りを探してるのかもわからない。

時間がないのに、なにから手をつけていいのかわからない。
それでも明日はやってくるし、つながってる命に甘えるように息をつく暇もない。

そんな日々に、日産スタジアムで聞いた6曲は、
晴れた日の散歩道に置かれたベンチと緑道の木陰みたいな、「安心」という時を与えてくれた。


明後日は、アイリーグ最終節。
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by marc_keio | 2007-09-10 21:48 | my life