彩り

市川のことを「慎士」と呼ぶと、やつは苦笑しながら、やがて、あの知的な顔がデッ歯で崩れるように、口を開けて笑いはじめる。


「やめてくださいよ・・・、笑」


一瞬、青みがかった瞳が濁り、しばらくすると澄んでいく。
そうして、また真剣な表情にもどって、パソコンの画面を見つめるのだった。


市川と前期の慶應の戦いをまとめていて、いろいろと考えさせられることがある。
無論、市川の「姿勢」についてである。


ほんとうに、コツコツ、コツコツ、コツコツと。





,


1試合につき9時間かかる作業を計11試合分担しながら進めていて、さっき7試合目が終わって、やっと残り4試合!

言葉にして多くを語れることではないし、多くを語らないあいつの心情も、底の底まですべて察してやることはまだできてないが、この部に対する市川慎士の献身は、筆舌に尽くしがたいものがあると思うし、それは誰もが知るところだと思う。

c0119546_251554.jpg


ある人が、

「ぼくは世界中を旅するよりも、目の前の人と向き合っていたい」

と言っていた。
世界を広げるために、多くのものを知るために旅に出ることよりも、自分の目の前にいる人と向き合っていることが、世界よりも大きなものであると。

イチは、よく口笛を吹いている。それは常人がそうするように心が踊っているわけではない。タメ息さえ口笛に変えながら、慎士はパソコンの前に坐ってる。


どうしてだろう。
自分でさえ、なんでかわからないでやってるから、イチに聞いたことがある。


「一緒に戦ってる気がするから」

やつはそう言ってたような気がする。
こんなこと俺がブログに書くこと自体、


「やめてくださいよ」


と照れながら、淡々といやがる男だけど、やつの内に秘めた青い炎は、簡単に揺らぐことも冷めて消えゆくこともない。

こんど、飲みにつれていこう。
酔わないと、なかなか本音は言わない男だから。



   ただ 目の前に並べられた仕事を
   手際よくこなしてく コーヒーを相棒にして

   いいさ だれがほめるでもないけど
   小さなプライドを この胸に勲章みたいにつけて

   ぼくのした単純作業が この世界を回り回って
   どこの誰かも知らない人の笑い声をつくっていく
   そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

   モノクロのぼくの毎日に 少ないけど 赤、黄色、緑・・・


                       Mr.Children  彩り

[PR]
by marc_keio | 2007-08-15 02:32 | my life